
三平の5年 5年目
回して、つなぐ
病気になった三平。一番不安だったのは妻だった。「店を残されるほうが不幸」。妻も投資を学び始め、スタッフとの勉強会が始まる。そして三平は、店を塚ちゃんに渡す決断をする。
年末の資産(試算)約3,000万円
5-1「忘れる仕組み」が、いちばん増えた
毎月同じ日に、同じ額が自動で入る。三平は「忘れる仕組み」を作った。NISAは成長する資産に、配当は特定口座に。口座は「引き出し」だと、楊さんは言った。
学ぶこと続ける道具を整える。自動積立・NISA(成長)・特定口座(配当)。見直しは年1回。
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5-2「一発逆転」に心が動いた夜、楊さんが言ったこと
三平は「テーマ株で一発」という話に少し心が動いた。楊さんは「月と地球」と言った。地球がコア、月がサテライト。9割を守りに、1割だけ遊びに。
学ぶことコアは守り、サテライトは攻め。攻めは全体の1割まで。最初から半分になってもいい額で。
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5-3倒れた日、一番こわがったのは僕じゃなかった
5年目の春、三平は体調を崩し、しばらく店に立てなくなった。収入は減り、不安が押し寄せた。でも一番不安だったのは、三平ではなく妻だった。
学ぶこと自分がいつ倒れるか分からない。だから先に、家族が全体を知っていること。
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5-4「この店、私にどうしろと?」妻の一言
「もしあなたが亡くなったら、私はこの店をどうすればいいの?」妻は商売をしたことがない。責任を持つのが嫌いな、普通の人だった。店は妻にとって、資産ではなく重圧だった。
学ぶこと店は「仕事」であって「資産」ではない。残される人の目で、残す物を選ぶ。
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5-5妻が「店より株のほうが安全」と言い出した
「店より、そっちのほうが安全じゃないの?」妻は自分から言った。月1回の発表会に、妻が座るようになった。株と為替の話を、夫婦でする。三平はそれを「本当の妻孝行」だと思った。
学ぶこと家族に見せるお金と、見せないお金を決める。妻が全体を知っていれば、もしもの時に困らない。
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5-6スタッフに投資を教えたら、店が安定した
ナオミさん、和子さん、塚ちゃん。月1回、閉店後の店で「お金の勉強会」。ナオミさんは「未来の口座」を作り、和子さんはパート代の一部を先に回し始めた。店の安定と、スタッフの豊かさは同じ方向だった。
学ぶことスタッフに教えることは、店の安定でもある。教える・勧めるまで。強制はしない。
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5-760歳の僕の店に、お客さんは来ますか?
45歳近くになった三平は、健康寿命を計算した。あと何年、立って髪を切れるか。妻との夢はキャンピングカーで日本一周。でも、年を取った自分の店に、今と同じようにお客様は来るだろうか。来ない。三平はそこに気づいた。
学ぶこと店の売上は、自分の体と年齢に縛られている。「このまま続けたら」のシミュレーションを一度やる。
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5-8この店を一番欲しい人は、目の前にいた
塚ちゃんは独立が夢だった。でも新しく店を持つのはリスクと不安しかない。三平はひらめいた。「この店を継がないか」。お客様も、売上も、経費も、全部分かっている店。塚ちゃんにとって、一番リスクのない夢の叶え方だった。
学ぶこと開業には費用・借金・経営・マーケティング・セールス・存続の全部がいる。「継ぐ」はその多くを引き継げる。
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5-9お金ゼロの塚ちゃんが、店を買えた仕組み
塚ちゃんに店を買うお金はなかった。三平は提案した。「買うんじゃない。店の売上から、少しずつ返していけばいい」。生活は変わらないまま、試算では2年で返し終わる仕組みだった。
学ぶこと承継は「一括で買う」だけではない。売上から返す形なら、若い人でも引き継げる。
監修中
5-10店を渡して、1円も取らなかった理由
普通なら「自分が作った店だから」と月5万でも10万でも取りたくなる。三平は取らなかった。「僕には配当がある。心配ない」。塚ちゃんは、三平に心から感謝した。
学ぶこと資産が生む報酬があると、人に「与える」選択ができる。それがウィンウィン。
監修中
5-11銀行が、お金ゼロの塚ちゃんに貸した理由
三平は塚ちゃんと一緒に銀行へ行った。三平が働いてきた実績、安定した売上、若い塚ちゃんの新しいメニューと施策。「継ぐ」なら、銀行も話を聞きやすい。融資は、物語ではなく数字で通る。
学ぶこと融資は実績と計画で話す。断定はできないが、継承は新規開業より数字がそろう。
監修中
5-12店の鍵を渡した日、僕は自由になった
塚ちゃんは婚約者に話した。婚約者はとても喜び、受付として店を手伝うことになった。2人で店を切り盛りし、塚ちゃんは無事に結婚した。そして塚ちゃんは言った。「僕もいつか、同じやり方でスタッフに渡します」。
学ぶこと承継は一度きりではなく、受け継がれる考え方。はっきりした美容師像が、次の人を育てる。
監修中
